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私が初めて台湾に行ったのは1985年。蒋経国がまだ存命で、戒厳令が解かれていなかったころです。

とはいえ、そんなことを知らない私が宿泊した場所の近くを夜に出歩いても逮捕はされませんでした。おそらく蒋経国の晩年は戒厳令もだいぶゆるくなっていたのでしょう。

台湾に留学経験がある人に連れて行ってもらっており、現在は艋舺公園になっている龍山寺前の夜市や華西街などで食事をしました。

華西街周辺はかつて赤線地帯で、それが廃止になったのは陳水扁市長の時代のはずなので、そのころはまだ現役だったはず。もちろん当時高校生だった私はそんなところにお世話になっていないし、今に至るまで買春行為などしたことはありません。

ただ、華西街にはコトに及ぶ男性向けに精をつける意味でなのかヘビ料理の店が立ち並び、そして「強い男」のイメージを打ち出すためか店頭のテレビでは日本のプロレスが流れていました。

蒋氏独裁の時代、台湾では格闘技やプロレスの興行は禁じられていました。でも、台湾人はまるで戦後の日本人が街頭テレビで力道山を応援したように日本のプロレスに親しんできたようです。

作中でも触れられているように、どうやら当時から日本のプロレスはケーブルテレビで流されていたようですね。
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