清明節

本日4月5日は二十四節気の一つ清明節です。清明節ってのは日本ではなぜかマイナーな節日で、日本国内で清明節を重んじるのは沖縄ぐらいでしょう。

沖縄では清明節を「しーみー」と呼び、まずお墓を掃除してから墓前で宴会を行います。

この清明節にお墓を掃除する風習は中国から伝わったもので、沖縄と同様台湾にも中国からの移民が伝えています。

春も半ばを過ぎて暖かくなってきた清明節は、冬の間にたまった落ち葉や枯れ草、芽を出し始めた雑草などを除くために集まるのにちょうどいいのでしょう。

日本の場合は、本来の仏教用語とはまったく意味が違う「お彼岸」なんてものをでっちあげているので、春の彼岸が清明節のかわりになっている感じですかね。

ただ、台湾でも清明節にお墓を掃除するのは福建からの移民の文化を持つ人達で、客家系だとまた違う日に行うようです。

清明節にはまた踏青節という別名があります。踏青は、草木が芽吹き始めたころに行うピクニックのようなものですね。

中国の場合、清明節に限らず、立春だとか春分だとかにも行われます。これは広い中国では地方によって草木が芽吹くタイミングが違うからでしょう。

台湾では特別に踏青を行うというのは聞いたことがありません。郊外のお墓まで掃除に行くのが踏青も兼ねているのかもしれません。

踏青の目的の一つに、食べられる野草を摘むことがあります。『黄帝内経素問』に曰く「春三月 此謂發陳 天地俱生 萬物以榮」春の三ヶ月間は発陳の季節で、天地の気がともに生じて万物が反映するとの由。発陳は実のところ諸説ありますが、一般的には冬の間地中に押し込められていた生命力が春に外に出ることだと解されています。

冬の間に蓄えられた生命力をもって顔を出した野草を摘んで薄皮の餅に包んで食べるのが春巻です。餅ってのは当然日本語の「もち」のことではなく本来の意味での餅です。春巻に「春」がつくのはそのため。春の野草が持つ生命力を体内に取り入れようというというのが目的です。

台湾ではわざわざ新芽を摘んできて食べるっていうことはあまり行われず、かわりに潤餅が食べられます。潤餅は、薄く焼いた皮に肉や野菜、ピーナッツ粉などを包んで食べる小吃。夜市でよく見かける屋台メニューの一つでもあります。

私が食べた中で一番おいしかったのは、士林夜市圏の路地裏で老夫婦がやっている屋台の潤餅です。場所は教えません。まあ行列ができる屋台なので知っている人は知っています。