昨日8月29日、台湾にチェコ共和国から提供されたモデルナ製の武漢肺炎ワクチン3万回分が到着しました。
これは、まず6月にプラハのズデニェク・フジブ市長が声を上げたことに端を発します。
フジブ市長は医師でもあり、台湾での留学と医療実習の経験を持ちます。
プラハは前任のアドリアナ・クルナーチョヴァー市長の時に北京市と姉妹都市を結んでいました。
フジブ市長は、その姉妹都市の条件として台湾を中国の領土だと認め、その上で一つの中国原則を堅持することがあったため、市長就任後にこれを解消。台北市と姉妹都市協定を締結しています。これをうけ、プラハと友好都市だった上海市は友好都市を解消しています。
フジブ市長は、今年6月に台湾が中国の妨害によってワクチン確保に支障をきたしていることを批判し、チェコ政府に台湾のワクチン取得に協力するように呼びかけました。
プラハはチェコの首都であり、市長といっても日本で言えば東京都知事のような立場で政治力は強いです。
これを受け、チェコ政府は7月に台湾へのワクチン無償供与を閣議決定。
閣議決定から1ヶ月程度でワクチンが台湾に届けられました。
これで台湾にワクチンを無償供与したのは、日本、アメリカ、リトアニアに続きチェコが4カ国目となります。
なお、すでにスロバキア共和国も台湾に1万回分のワクチン供与を表明しています。