中国と国民党が共同でアフガニスタン問題を統一戦線に利用

ここのところニュースを賑わしているアフガニスタンでのタリバン政権樹立。

それに対して怪しい策動をしているのが中国です。

中国は、米軍の撤退を機にタリバンば攻勢を強めた7月に、すでにタリバンの代表団を招いて王毅外交部長が会談しています。

さらにタリバンが政権樹立を宣言すると王部長はタリバン政権の支援を表明、同時に米軍の撤退がアフガニスタンの混乱を生んだと非難しています。

しかし、中国は2001年のアルカイーダによるアメリカ同時多発テロ事件後、反イスラーム原理主義を掲げていました。これは、ウイグル独立運動を弾圧するためです。

しかしタリバンについては政権樹立を支持し、支援すると言い出しました。二枚舌もいいところです。

中国ではタリバンがアフガニスタンの治安を維持しているなどと報じられており、微博などSNSでは中国人からもそれに対して疑問が上がっていたものの、当然のごとく削除されたといいます。

まあこれについてはソースは大紀元なので信用度は落ちるんですけど、あくまで参考として触れておきます。

人民日報、SNS投稿でタリバン美化 ネットユーザー「ゴミメディア」と猛批判-大紀元

ちなみに現在は政府の意に沿ったアメリカ非難で賑わっているようです。まあ五毛党による扇動もあるでしょう。

あくまで噂レベルの話ではありますが、タリバンの攻勢は中国が後ろで糸を引いているという情報もあります。

米軍撤退に合わせたタリバンの勢力拡大はあまりにも迅速で、中国があまりにもすんなりタリバン支援を打ち出したので、そういう可能性もあるのではないかと思います。

中国がタリバンの黒幕なのか、単にタリバンの勢いに乗っかっているだけなのかはおいといて、中国にタリバンを本気で支援する気など毛頭なく、見ているのはあくまでアメリカであることは確かでしょう。

ただ、ここに来て中国はアフガニスタン情勢を対米のみならず統一戦線にも利用してきました。

統一戦線っていうのは要するに文攻武嚇による台湾侵略作戦のことです。

まず、9月に行われる予定の国民党主席選挙へ立候補した趙少康氏は、民進党は長期間「中共は台湾を攻撃できない、アメリカは台湾を助けてくれる」と洗脳してきたとしてこのままアメリカに頼っていてはアフガニスタンの二の舞になるのではないかとして、蔡英文総統にもしそうなったら戦うのか逃げるのかと突きつけました。

もっともこれについては台湾人から「総統は戦うけどおまえら中国人は逃げるんだろ?」とツッコミが入っています。最近は親中派は一般的な台湾人から中国人扱いです。

さてその翌日、人民日報の姉妹誌、つまり共産党の機関紙の一つである環球時報は、アメリカはアフガニスタンと同様台湾を見捨てるとした記事を掲載しました。

このことから、趙少康氏の投降と環球時報の記事はリンクしていることがわかります。

現在の国民党が、中国の尖兵として蔡英文政権をなんとか打倒しようとしているというのは周知のことです。

これにより台湾で不安が広まっているというニュースも報じられますが、これも国民党の宣伝工作の一環ですね。

こうした流れに対して蔡英文総統は「台湾の唯一の選択は自らをより強くし、団結して、自らを守る決心を固くすることです」として「様々な挑戦や脅威に対して我々の世代が台湾の安全のため、自由民主の基礎のため努力せず、諦めたなら後の世代の台湾人に面目が立ちません。これは総統としての私の任務です。全ての台湾人がこの時代の任務を共に全力で向かってくれることを望みます」と国民に呼びかけました。

また、アメリカの国務省は記者会見で台湾メディアからの質問に対し、台湾海峡の平和と安全への関心は変わらないと答えました。

さてでは実際台湾有事の際アメリカは台湾を防衛するのか?

アメリカが台湾を見捨てる可能性は非常に低いでしょう。

そもそもアフガニスタンからの米軍の撤退はオバマ政権のときに決まったものでした(その後方針を撤回)。バイデン大統領の見通しの甘さは非難されるべきだとしても、タリバンが攻めてきたからアフガニスタンを見捨てて逃げたという理屈は中国のプロバガンダにすぎず、撤退しようとしたら攻められたが現実です。

だから、現在のアフガニスタン情勢と台湾防衛は状況としてまったく異なります。そこを台湾だってアフガニスタンと同じ目にあうのだと主張するのはただの妖言にすぎず、普通に考えれば馬鹿なこと言ってんなで済む話です。