ブリティッシュアカデミーフィルムアワード=英国アカデミー賞は、アメリカのアカデミー賞に次ぐ権威ある賞です。
その中で、個人に与えられる最高栄誉賞が「フェローシップ賞」です。
このフェローシップ賞には映画、テレビ、ゲーム部門があり、2010年にはマリオブラザーズやゼルダの伝説などをプロデュースした任天堂の宮本茂さんがアジア人として初めてゲーム部門でのフェローシップ賞を受賞しています。
また、昨年2020年には、メタルギアソリッドなどで世界的に知られる小島秀夫さんが、同じくゲーム部門でフェローシップ賞を受賞。
アジアでこの賞を受賞しているのは、わずか2名の日本人でした。
そのフェローシップ賞の2021年映画部門に、台湾の映画監督アン・リーさんが選ばれました。
アン・リーさんは1991年の『推手』で監督デビュー。
日本で広く知られるようになったのはおそらく2000年のチョウ・ユンファ主演の武侠映画『グリーン・デスティニー』ではないかと思います。
ワイヤーアクションを多用した香港的な手法を用いつつ、竹林での幻想的な戦いなど映像美も見せてくれました。
『グリーン・デスティニー』ではアカデミー賞の外国語映画賞を受賞しています。
2003年の『ハルク』でハリウッド進出。
2005年の『ブロークバック・マウンテン』 、2012年の『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』では、アカデミー賞の監督賞を受賞。
今回のフェローシップ賞は、アジア人では3人目ではありますが、映画部門での受賞はアジア人初の快挙となります。
台湾どころかアジアを代表する映画監督と言えるでしょう。
すばらしい賞の受賞おめでとうございます。