日本側がボッタクリ価格を提示したため台湾高速鉄道の新車両購入が頓挫

日刊ゲンダイDIGITALに政府肝入り「新幹線輸出」が頓挫…台湾が新車両購入を拒否という記事が載りました。

簡単に言えば、新しい台湾高速鉄道の車両を欲している台湾に対して、日本の企業がボッタクリ価格を提示して入札がご破算になったという内容です。

ただ、日刊ゲンダイの記事なので真に受けないほうがよかろうと、台湾のメディアで調べてみたところ、記事の詳細についてはともかく、入札がご破算になったこと自体は本当のことだとわかりました。




日本側の提示額が完全に予算オーバー

台湾高速鉄道は、正式開業は2007年ですが、その準備には18年の年月がかかっています。

台湾国内では、当初欧州式と日本の新幹線のどちらかを導入するかで揉めました。

結局車両や制御装置などは新幹線式を採用したものの、ところどころに欧州式が混在するというよくわからないシステムに落ち着くことになります。

最も目に付く車両は、日本の700系をベースにした700Tが用いられているので、日本では「台湾新幹線」とも呼ばれます。

なんやかやあったにしろ、日本の新幹線技術が世界的にもトップレベルなのは間違いないので、台湾高速鉄道は事故もなく運行され、台湾の南北移動を画期的に容易にしました。

利用者の増加に対応するため、台湾高速鉄道は2012年にも日本から700Tを4組購入しています。

台湾高速鉄道はさらに、2019年に先に8セット、後から4セットの系12セットの新車両購入を決定。

2019年に入札を開始し、昨年2月に条件が合わずにいったんご破算となっていました。

さらに昨年8月に再び入札を開始。しかし、日本側の提示額が高すぎるということで、またもご破算となったようです。

そもそも台湾高速鉄道は新幹線式を採用したため、車両は日本から買わなくてはならない状況。

入札に参加したのも、日立製作所と東芝の2社のみでした。

台湾が購入するはずだったN700Sは、台湾側の試算では、日本国内での販売価格は約13億NT$(日本円で45億円前後)、2012年に購入した700Tは4セットで68億NT$(日本円で238億円前後)、それが今回日本側が提示したのは、1セットにつき50億NT$(日本円で175億円前後)。

素人目に見てもボッタクリ価格なのは間違いありません。

台湾高速鉄道側は、あまりにも高額だとして入札を成立させずに廃止としました。

このニュースを受け、台湾国内ではいっそ台湾の企業が新車両を作ればいいという意見も出ているものの、建設計画が承認された時点から数えても60年を超える歴史を積み上げてきた日本の新幹線技術はそう簡単に真似できるものではありません。そこらへんは、日本が戦闘機も旅客機も海外企業から購入しなければいけないというのと同じです。

ということで、日本側がボッタクろうとしたせいで新車両の購入は頓挫中。

台湾高速鉄道は現行の運用システムを効率化するなどして、当座をしのぐとしています。