台北の石敢當

石敢當というと沖縄を思い浮かべる人も多いでしょう。沖縄に行けば、町のどこででも石敢當を見つけることができるし、なんなら国際通りのお土産屋さんでも売っています。

中には石敢當が沖縄独自の文化だと勘違いしている人もいるかもしれません。

しかし、石敢當は中国で生れ、沖縄に伝えられたものです。

石敢當の歴史と意味

石敢當の起源がいつどこだったのかは定かではありません。ただ、すでに西漢代には存在していた記録があるようです。

石敢當は魔除けです。

中国では魔物はまっすぐにしか進めないと考えられており、例えば道の突き当りなどが魔物の吹き溜まりになります。

石敢當はそのような道の突き当りなどに置いて、まっすぐ進んできた魔物を粉砕するための盾のような役割をする魔除けです。

台湾にも伝えられた石敢當

中国から沖縄に伝えられた石敢當は、台湾にもまた伝えられています。

台湾では澎湖島の石敢當が有名です。

石敢當の起源にまつわる伝説としてこんなのがあります。

天界に命じられて殷周革命に介入し、とにかく敵も味方も死なせて神に封じるという封神計画を済ませた太公望姜子牙。

しかし、死後に魂となって泰山に行ってみると自分が封じられる神様の地位がない!

そこで姜子牙はじゃあわし石敢當になる!といって石敢當になった。

澎湖島では姜子牙が石敢當になった場所こそ澎湖島であると言われているようです。

台湾本島にも石敢當がありますが、それが中国から直接伝えられたのか、それとも澎湖島経由で伝えられたのかまではわかりません。

台北の石敢當

これは萬華のある店先にあった石敢當。

沖縄のようにやたらめったらあちこちにはないけれど、台北でも石敢當を見ることがあります。

重慶北路からちょっと路地に入ったところにある道教廟・台北市玄天宮にあった石敢當。

天帝を拝するための天公炉の裏側に置かれていました。

廟に魔物が入るのを防いでいるのでしょう。

萬華石敢當

艋舺大道の中国時報ビルから道を渡った向かい側にある石敢當です。

有求必應=求めれば必ず応えられるとまるでキリスト教のようなことが書いてあります。

線香がたくさん挿されているので地元で信仰を集めているのでしょう。

和平青草園の石敢當

萬華石敢當のすぐそばに和平青草園という公園があります。

園内には児童公園。

そして歴史建築物に指定されている仁濟療養院があります。

仁濟療養院は、台湾の清朝統治時代に作られた貧困者、病人などの救済施設「台北仁濟院」を台湾総督府が引き継いで設立された仁濟医院の附属施設として1922年に建設されたものです。

その前にも石敢當があります。

こちらは阿彌陀佛の石碑とともに立っています。

環南石敢當廟

艋舺大道のほぼ終点に、沖縄の農連市場に似た雰囲気をもつ環南綜合市場があります。その片隅にあるのが環南石敢當廟です。

私が訪れた時は残念ながらシャッターが閉まっていました。

石敢當の前には姜子牙らしき像が立っています。

扁額にもあるように、ここは伝説に従い石敢當を太公望だとみなして信仰する廟のようです。

前にいるのは中壇元帥李哪吒。横はもしかしたら顕聖二郎真君かもしれませんね。

ここから歩いて10分ほどのところに慈徳宮石敢當があります。

ここは地元のお年寄りが大勢集まって集会場のようになっており、とても入りにくかったので遠くから撮影しました。

ちょっと覗いてみたところ、ここも石敢當の前に姜子牙の像が立っていました。

私が台北で見つけた石敢當は今のところこれぐらいです。

でも注意深く探せばもっとあるのではないかと思います。