いかに日本人が台湾について無理解かがよくわかる記事

TABI LABOという情報サイトに「あるとないでは大違い。台湾の卵焼きのポリポリ食感@錦糸町」という記事が掲載されました。

ここで紹介されているのは、錦糸町の駅の近くにある「台湾厨房 劉の店」という店です。

実はここ、かなりガチな台湾料理が食べられると噂で、いつか行こうと思ってるけど、いまだいけないでいるお店です。

この記事を書いたのは平野星良というライター。しかしまあ読んでみるといろいろツッコミどころが多いですね。

例えばこんな一文があります。

ところで、劉の店では中国本土から渡ってきた料理も登場する。

いつになったら台湾に対して中国本土なんてこと平気で言うバカがいなくなるんだろうねえ?

中国は当然台湾に対する本土ではありません。常識でしょ?

例えばアメリカに対して英国本土なんてい言うバカいますか?いないよね?

鄧小平によってまんまと中国の領土にされてしまった香港では、香港以外の中国を「中国本土」と表現したりします。

でも台湾からみて中国が本土なわけないでしょ?

この常識を知らないと、台湾の「本土派」を理解できないんですよ。

台湾の本土派というのは、台湾主体主義の人たちのことです。これ知らないで中国を中国本土なんて言ってると、本土派のことを「中国本土派」だとまるで反対の意味にとらえかねない。

そういう常識的な区別がついてない日本人が多いんですよ。

だからこういうことになる。

「もう、これはしょうがない。日本でやっている以上、餃子だってエビチリだってつくるよ。お客さんも喜んでくれるしね」。日本に渡って47年。オーナーシェフ劉 俊茂氏は、台湾料理へのこだわりを貫くよりも日本人から愛される味をメニューに同化させることを選んだ。

ここで言う餃子は焼餃子でしょうね。台湾では日本の焼餃子は「日式煎餃」と呼ばれて日本料理扱いです。

でも日本人は台湾料理店と中華料理店の区別がつかないから焼餃子を要求するんだろうなあ。

いやこれね、なにも台湾料理店だけに起きている現象じゃないんですよ。

例えば上海料理の店にも麻婆豆腐がある。四川料理の店にも広東麺がある。南インド料理の店にナンがある。全部常識がない日本人の要求に応えるためにそうなっているわけですわ。

そんな無理解な国の連中に商売のために合わせないといけないというのは、割り切ってやっている人もいるだろうけど、忸怩たる思いを持ってしかたなくやっている人もいるだろうと思いますね。

そんな細かいことを言うなよと言うやつには、どんなバカでもわかる例を出しましょう。

どこか外国に沖縄料理店があって、そこにきりたんぽが置いてあったらどう思うんだよと。

もっと言えば、韓国料理店ににぎり寿司置いてあったらおまえら発狂すんだろと。

逆に、海外に日本料理店出した料理人が、その国の連中にプルコギだしてくれって言われて、お客さんが喜んでくれるからと作って出してたら悲しくなんないかと。

台湾料理店に中華料理を要求するのは、日本料理店行って「ねえサムゲタンないの?」って言うのと同じレベルのことだぞ。

あと細かいツッコミをいろいろ入れると、「菜脯蛋(ツァイポータン)」となっているのは教会ローマ語表記をするとchhai-po-nngです。こんなもん音が単純で乏しい日本語のカタカナなんかで表記できるわけないんだけど、無理やりカタカナにすると「ツァイポーヌン」みたいになります。タンってなんだよ。音読みかよ。ちなみに中国語読みにするとcai-pu-danになる。無理やりカタカナにすると「ツァイプーダン」。

まぜんな、いろいろまぜんな。

菜脯(日本で言うところの切り干し大根を塩漬けにしたもの)

菜脯ってなぜか切り干し大根と訳されることが多いんですよね。それの塩漬けとしてあるだけこの記事はまだマシ。

でも実際には菜脯っていうのは、切った大根を塩漬けにしてから干します。干してから塩漬けにする日本のたくあんとは逆の製法ですね。

だから切り干し大根というのは間違い。切り干し大根を塩漬けにしたというのも間違いです。

こんなもんちょっと調べればわかることばっかりなんですよ。

金とって記事書いてるライターがなんでちょっと調べることすらしねえのかと。