3月14日から池袋東口、西武百貨店の隣りにあるパルコに入っているH.I.S.で、台湾産のコーヒーが飲めるということで行ってきました。
場所は池袋パルコM2にあるH.I.S. The ROOM of journey。ここにはカフェスペースがあり、そこで提供されています。
台湾コーヒーの他にモカとかコナとかも提供中。
台湾のコーヒーの歴史
地球全体の気候が変動してきており、アフリカや南米のいくつかのコーヒー産地では不作傾向になりつつあります。
しかし、それと連動するかのように、新たなコーヒー産地が生まれてきています。例えばラオス、中国の雲南など。
台湾でもお茶よりもコーヒーを好む層が増えてきており、台北の町中にはその場で丁寧にドリップしてくれるコーヒースタンドなども多く見かけます。
ところでこれ、おかしいと思う人だれもいなかったんですかね?
歴史を知らなくても常識があれば1982年っておかしいと思うはずなんですが。
台湾大学の王裕文助理教授の『台灣咖啡歷史、現況與展望』によると、日本時代に恆春、嘉義、士林などにアラビカ種が植えられ、日本の台湾領有から間もない1907年にはすでに恆春産の豆が高い評価を受けていたといいます。
しかし太平洋戦争勃発で総督府もコーヒー栽培どころではなくなったようで、台湾のコーヒー栽培は戦時中に凋落します。
戦後には主に台湾中部から南部でコーヒー栽培が再開され、特に雲林県で栽培が盛んになったものの、1970年代にぐらいになると大規模コーヒー産地による大量生産に押されるようになって台湾のコーヒー栽培は再び零落します。
ところが、思わぬことから台湾のコーヒー栽培が復活します。
1999年に台湾中部で発生した九二一大地震では、大規模な土石流が発生しました。その原因の一つに、檳榔栽培による地力の弱体化がありました。
そこで、地力を回復させると同時に檳榔にかわる経済作物として白羽の矢が立ったのがコーヒーでした。
1999年といえば時の総統は李登輝先生です。さすが農学博士でもあり、台湾の農業政策でも活躍された人の施策であると思います。
台湾中部でのコーヒー栽培が広まるにつれ、台湾社会でも檳榔が敬遠されるようになるとともに、少しずつコーヒーが好まれるようになっていきました。
現在では特に雲林県産の古坑コーヒーが台湾を代表するコーヒーとなっています。
まるでお茶のようなコーヒー
注文時に5分ほどお時間いただきますと言われました。
レギュラーメニューではないので特別にそれぞれ淹れる形になっているのでしょう。
ぱっと見て色が薄いなと思いました。
ひとまず何も入れずに一口。
焙煎が浅いせいでしょうか?あまり「コーヒーらしさ」を感じません。
私はどちらかというと深煎りコーヒーが好きで、酸っぱいコーヒーは嫌いなので、サードウェーブコーヒーのたぐいは敬遠していたのだけれど、サードウェーブコーヒーってこんな感じなんですかね?
何も加えなくてもほんのり甘みがあり、黙って出されたら特別な紅茶かなにかと思ってしまうような味。
苦味がないかわりにコクもなく、すっきりと飲みやすいですね。飲みすすめるうちにわずかに酸味も感じたけれど、私が避けたいレベルではないです。
なんというか「これはこれ」としてとてもおいしい。
多分コーヒー好きの人よりお茶好きの人のほうが気に入るのではないかという感じです。
これを飲めるのは3月いっぱいなので急げ!