蔡英文総統を「反中」と報じる毎日新聞は中国の台湾侵略を支持している

昨日蔡英文総統が正式に来年の総統選への出馬を表明しました。

CNNのインタビューに対し、蔡総統は、中国の軍事的脅威が日毎に増していることに触れ「今は台湾だが、次にどんな国が中国の意に沿わなくなったときにこの脅威に向かい合うことになるか」と、中国近隣の国家全てにとって台湾の問題が他人事ではないと訴えました。

そして、「我々の挑戦は、独立した生存、安全、繁栄と民主を維持できるか」だとの考えを述べました。

毎日新聞が蔡英文総統を「反中国」と報じる

さて、毎日新聞はこうした蔡総統の決意を「蔡総統が再選出馬を表明 反中国の姿勢鮮明に」において「反中国」であるとしました。

しかし、自国に対して軍事的な恫喝を加える中国に対して、それに屈せず民主国家台湾を守ると述べたことが「反中国」でしょうか?

これが中国に反した言動だと受け取るのは、中国の立場から台湾を見ているからにほかなりません。

常識的に考えれば、中国こそが反台湾であり、それは反民主国家、反平和、反東アジアの安定です。アメリカはその常識があるから、どれだけ中国から批判されようと台湾支援をやめないわけです。そのかわり台湾に対しても独立の表明をするなというのは大きなお世話ですが。

毎日新聞は中国に対して恭順の意を示さないこと自体が「反中国」だという認識なのでしょう。

蔡総統は台湾主体主義を明確にして支持を増やす

実際問題として蔡総統よりふさわしい総統候補としては陳菊氏ぐらいしかいないと思いますが、現状陳菊氏は温存すべきであるとも思います。何より次の選挙で蔡総統を引っ込めたら、民進党自体が蔡総統擁立が間違っていたと認めることになってしまいます。

蔡総統の支持が下がった原因は2つ。

最大の原因は経済政策です。執政3年弱の間に、蔡総統は台湾経済を上向きにさせることができなかった。実際のところ、それは馬英九の執政8年でもできなかったことであり、そこをわずか3年足らずで解決しろというのは難しい問題です。ただ、有権者にはそれが蔡総統の失政と受け取られてしまっています。

もう1つは、現状維持にこだわるあまり中国に対して弱腰と受け取られてしまったこと。

確かに経済面で極度に中国依存状態になってしまっている現状、中国を刺激しないように現状維持路線のほうがよいという意見もあります。特に経済界はそうだし、経済界の意見を台湾の民意だと誤認してそこを支持している日本のバカマスコミも多いです。

しかし実際には中国に対して妥協するほうが台湾人の失望を呼びます。

これはかつて陳水扁総統もやらかした失敗で、ゆえに一辺一国論を出して独立色を闡明にしました。

蔡総統も、年初の習近平の一国両制受け入れ要求や台湾の武力統一も辞さずという表明に対して、明確に拒否する姿勢を出すようになっており、そこから評価は高まりつつあります。

蔡総統は本来李登輝先生、史明先生に学んだ強い独立派のはずです。

蔡総統が国際社会に対して訴える、中国に屈せず民主国家を守るというメッセージは、アメリカ以外にイギリスにも支持されています。

今年選挙をやったら蔡総統は確実に負けるでしょう。しかし、中国と強く対峙するという路線に舵を切った今、1年後にはどうなるかわかりません。

親中路線をとったところで経済は上向きになったりはしない。それは馬英九政権8年間でわかっていることです。

実際のところ蔡政権は「反中」ではないです。蘇行政院長は中国に対して他国どうしとして友好関係を結ぶのはやぶさかではないと言っています。

それを「反中」ととらえるのは、台湾侵略を国是とする中国と、その支持者だけです。

つまり毎日新聞は中国による台湾侵略を支持しているということになります。