数年前に民主化を果たしたミャンマー。軍事政権の時代には、多くのミャンマー人が周辺各地へ逃亡しています。高田馬場にもミャンマー人が多く住むリトルヤンゴンと呼ばれる地域があります。台湾にも、ミャンマー人、あるいはミャンマーに済んでいた華僑などが逃げていきました。台北市の隣にある新北市の中和という一角に、そんなミャンマー人たちが集まる地区があります。
本物のミャンマー、雲南の料理を食べられる
ミャンマーからの人々が多く住む忠和区の華新街は、かつては「緬甸街(ビルマ街)」と呼ばれ、現在では「南洋観光美食街」というグルメストリートになっています。
台北から南洋観光美食街に行くには、まずMRT中和線の終点・南勢角駅まで行きます。
改札を出たら4番出口方向に行きます。
地上に出るとUbikeが置かれた広場になっているので、矢印の方向に進みます。ちらっと見えているおじさんが目印です。
道を渡ったらケンタッキーフライドチキンの前を通り、セブンの方向に進んでいきます。
たまに左方向に分かれる二叉路がありますが、とにかくまっすぐ進みます。
すると、歩道をふさぐ形になっているファミマがあるので、外側にでてさらに進みます。
ファミマを過ぎると右方向にカーブしているので、今度は道なりに進みます。
すると「南洋観光美食街」の看板が見えます。
道路の向かい側から見るとこう。
ここまで来たら左に曲がって進みます。
店先を見るとビルマ文字が見えてきます。
赤い看板が見えているほうまで行くと、ミャンマー度が濃厚になっていきます。
道端でもミャンマーのお菓子やお惣菜なんかが売られていたり。
麵店料理、緬甸小吃などと書かれた看板があるところが、ミャンマー料理店です。
ミャンマー料理に馴染みがない台湾人のために、写真付きのメニューを張り出しているお店が多いです。
これは2年ほど前に行ったときに食べたもの。
中国、インド、タイなどに囲まれたミャンマーの料理は、それぞれの国から取り入れられた食文化が混じり合っています。
インド料理的なものがあれば、ライスヌードルもあります。雲南に接しているため、ミャンマー料理とともに雲南料理を出しているところもあります。
これはチャパティのようなものに練乳をかけたもの。
初めてこの通りに行って衝撃を受けたのがミルクティーです。お店によって「印度奶茶」として売っていることも、単に「奶茶」として売っていることもあります。要するにインドから伝わったチャイのこと。
ただ、味は少なくとも日本のインド料理店、ネパール料理店で出されるチャイとはまったく違います。スパイスが入ったマサラチャイでもありません。お茶の味もミルクの味も濃厚で、今までどこでも飲んだことがないおいしさ。茶葉も普通の紅茶ではないような気もします。ミャンマー街にはこのミルクティーを飲むために行くと言っても過言ではありません。
ただ、やはりお店によってレベルの違いがあって、何度か行くとちょっと落ちるなというお店もありました。しかしミャンマー街の中でレベル低めのお店の味でも、台北のドリンクスタンドや日本で売ってるそこらへんのミルクティーよりははるかにうまいと思います。ミルクティー好きの人は行ってみるべき。
以前は昼間から店先でたむろしているおじさんなんかがたくさんいました。2018年10月に訪れた際は、以前より人が少なくなっているように感じました。高齢化が進んだため、民主化した故郷に帰ったためなどいろいろな理由が考えられます。もしかしたらこの先、ミャンマー街はどんどん縮小して消え去る運命にあるのかもしれません。興味がある人は今のうちにいっておいたほうがいいかもしれませんね。