台湾の茶は中国茶ではなく台湾茶だろう常識的に考えて

台湾茶にハマりだした17年ほど前のころは、台湾に行くたびに茶壺を買い、茶杯を買い、茶盤を買いなど道具を揃えて茶芸の作法にのっとってよいお茶を丁寧に淹れていたものですが、今となってはそんなことするのはたまにご褒美的に秘蔵のよい茶葉を使う時ぐらいで、普段は安物の凍頂茶をでかいティーポットでだばあと淹れてがぶがぶ飲む感じです。

台湾で作ってるんだから台湾茶だろう

昔はまあ、台湾でも台湾茶のことを中国茶などと呼んでいました。だから仕方ない部分もありますけど、やっぱり台湾意識が高まりだしてからは台湾では台湾茶と呼ぶようになっていますよね。日本人も心ある人ならそのへんのことをちゃんと理解して台湾茶と呼んでいます。ところが、いまだに台湾茶のことを中国茶と呼ぶような人もいるのが困り物で。しかも最近初めて台湾に行きましたなんていう人ではなく、台湾大好きで何度も通って本も出しちゃいますなんていう有名人の中にもそんな人がいたりします。

確かに台湾のお茶は中国から移入されたのが始まりです。しかし、それは日本も同じこと。日本茶を中国茶と呼ぶ人はいません。中国から日本に伝わったお茶は、製法も中国のものを導入しつつ、時代を経ることで少しずつ日本独特のものに変化していきました。また、日本茶の中には、現在の中国の緑茶製法と同じ釜煎りのものや、プーアル茶のように後発酵を行うものもありますが、だからといってそれらを中国茶だと呼びはしないでしょう。

はたまた紅茶に関しても、もともとは中国で開発された完全発酵の技術を用いているからといってインドの紅茶を中国茶だと呼ぶアホはおらんわけです。さすがに今の時代になっても紅茶は緑茶を船で輸送している最中に発酵して偶然できたなんてヨタ話信じてる人はいないよね?アッサムの茶葉はインドで発見されたチャノキの亜種を使ってるけど、ダージリンは中国から移殖したチャノキを使ってます。だからってダージリンティーを中国茶だって呼ぶ人いたらちょっと脳の具合を心配せねばなりません。

台湾に茶が移入されたのは清朝統治時代。当初は中国から伝わった製法が使われていたのが、台湾独自の作り方に変化していったのは日本茶と変わりありません。台湾のお茶の進化は、日本時代に始まり、現在まで受け継がれている茶葉の品種改良と、茶を育て製茶にたずさわる農家や職人たちの努力のおかげです。

また、いわゆる茶芸も台湾発祥のもの。今では中国人がパクってまるで最初から中国にあったものかのように言っていますが、茶芸というのは日本の茶道のように台湾のお茶もなんか作法を作ろうぜってことで作られたものです。

台湾の茶文化は台湾で独自に発展し、進化し続けているものです。ティースタンドの手搖茶で気軽にお茶を飲めるのもその進化の一部と言っていいでしょう。それを中国茶の範疇におさめてしまうのは不見識も甚だしい。

だから私は、台湾の茶も「台湾茶」として正名すべきであろうと思います。