故宮博物院の新院長・陳其南氏、故宮博物院の「台湾化」の方針を表明

台北の故宮博物院は日本人にもわりと人気の観光スポットで、日本人には特に東坡肉みたいな石だとか翡翠の白菜だとかをおもしろがってますけど、私は台湾についてよく知らんかった30年ほど前に一度行ったっきり行ってません。だって、蒋介石が中国から逃げてきたときにかっぱらってきた財宝が並べられてるの見てなにが楽しいの?

台湾本土派とか独立派からはあれ全部中国に送り返してやれって意見もあるほどでね、まあ、収蔵品自体には罪はないので、美術品が好きな人は見に行けばいいけど、あれは蒋介石の台湾占領の象徴でもあることはわかっておいたほうがいいんじゃないかと思います。

第9代院長が就任

7月16日、故宮博物院の新院長として陳其南さんが就任しました。陳さんはエール大学で文化人類学の博士号を取得している学者さんであり、また、行政院政務委員として原住民自治法などの制定にも関わっています。

その陳新院長が、就任にあたり故宮博物院をモデルチェンジし、現在の中国の遺物が並ぶ博物館から、「台湾人の故宮」になるように文物の展示方法を改善し「台湾化」するという方針を表明しました。

これはまあ、なかなか難しい問題で、台湾が今の中華民国体制のままだと、国民党に政権が渡った時にはこうした方針は覆されてしまう可能性もあります。ゆえにこれは、台湾の台湾化とセットで行わなければならないことではないでしょうか?

私は博物館の見学も好きなので、故宮なんぞには行かなくても、228公園にある国立台湾博物館のほうは5回か6回ぐらいは行っています。あそこは日本時代に建てられた博物館を使っていて、特に原住民それぞれの文化の展示が興味深いです。入館料が安いのもいい。以前たまたま無料デーみたいのにあたってタダで入れたこともあります。台湾で博物館に行くなら絶対国立台湾博物館のほうがおすすめですから。

あとついでに、この前上野の国立博物館に縄文展を見に行った折、東洋館の地下に行ったら台湾の離島・蘭嶼島の原住民=タウ族(タオ族)の文物の展示がありました。地下のごく1部分だけの展示ですが、非常によい展示だったので、台湾の原住民に興味がある人は行ってみてください。もしかしたら期間によって展示が変わってしまうかもしれないので、今のうちにどうぞ。