売台人士連戦、習近平と会談して台湾を売り渡す相談

元国民党主席で、副総統を務めたこともある連戦が中国を訪問し、習近平と会談を行いました。連戦と習近平が会うのはこれが4年ぶりの4度目。習近平は「久しぶりの友達」と連戦を迎えています。

連戦は「朝鮮半島に曙がさしているのに対し、中華民族がともに生きる両岸は膠着している。全ての炎黄の子孫は東亜に関心をもち、両岸の人には両岸の平和的発展を要求し、助け合う権利がある」と述べています。

それに対し習近平は「現在両岸の平和的発展は複雑で厳しくなっており、両岸の民衆の多くが非常に憂慮している。だた、大道には人心が向かいその勢いを遮ることはできない、我々は常に歴史の趨勢を注視しており、向かうべき方向は我々がよくわかっている」と返しました。

連戦はまた公式会談の後の非公式会談で、一つの中国の原則を求めその解釈は棚上げする、両岸の平和のために双方が人民の幸福と太平のために行う、お互いの利益のために共同で両岸の融合をすすめる、中華の振興のため民主を促進するという4つの意見を習近平側に申し入れたとのこと。

「中華民族」などという実態のない概念で台湾侵略を画策

さて、一からツッコミ入れます。

炎黄の子孫というのは、中国神話の伝説の帝王・炎帝と黄帝の子孫ということ。今中国では漢民族だけでなく少数民族もひっくるめて炎黄の子孫とか抜かしてますが、そんなわけねえ。特に台湾に関して言えば、漢民族と言われている人たちでもほとんどが清代に台湾に渡った漢人と平地原住民の混血の子孫で「中華民族」なるものではありません。

ただ、やっかいなのは「漢民族」っていう“概念”。これは母系の民族を問わず、父系が漢民族ならその子孫も漢民族であるとするもので、だから概念だと言ったんですが、概念であるだけに遺伝子云々を持ち出しても意味がないってことです。つまり「我は漢民族を先祖に持つから漢民族である」と言い張ればそれでその人は漢民族ってことになってしまうんですよね。「中華民族」っていうのもそのたぐいで、だから炎黄の子孫なんていう“概念”を持ち出しているわけです。

両岸の人はもちろん平和的発展を求める権利はあると思います。でもそれは統一ではない。台湾は民主国家だから統一を求めるという意見を持つ権利もありはします。しかし、大部分の台湾人は統一など求めていません。中国が武力行使をする可能性が強いために現状維持を求める人も多いとはいえ、それは中国とはいっしょになりたくないという消極的な意思表明ではあります。

習近平の言ったことにはなんの内容もないですね。両岸関係を憂慮している人は台湾には多いでしょう。それは中国に侵略されないかという意味においてです。でも中国人に本気で両岸関係を憂慮している人なんていうのはそんなにいないはず。向かうべき方向をわかっているというのは、要するにいつでも侵略するよという含意です。

連戦が求めた「一つの中国の原則を求めその解釈は棚上げする」というのは、李登輝総統時代に行われた両岸会談でかわされたとされるいわゆる「92共通認識」というもの。中国と中華民国はお互いに「一つの中国」原則を守る。しかし、その「一つの中国」が中華人民共和国が主体なのか中華民国が主体なのかについては見て見ぬふりをするというものです。しかし、この「92共通認識」などというものは存在しないと李登輝先生が公式に否定しておられます。「92共通認識」っていうのは国民党が両岸関係に持ち出す常套句の妄想です。

彼らは「両岸の平和」は統一でしかもたらされないという前提のもとに話しています。でも、両岸の平和は、中国が台湾を侵略する意図を捨てるだけでもたらされるものであり、統一などする必要はありません。「中華民族」などではない台湾人が、なぜ中華の振興のために尽くさねばならないのか?

最期に、連戦は本省人です。正確には日本時代に中国に渡った台湾人の父・連震東が国民党の工作員をやっており、そのときに中国人の女性との間に作ったのが連戦ですが、本籍は台湾なので中華民国の台湾占領後は本省人に分けられます。

これを見ても、「本省人」「外省人」などという分け方で台湾を見るのがいかに無意味なことかわかるでしょう。