蚵仔煎は蚵仔煎であってオムレツだとか卵焼きだとかお好み焼きだとかじゃないから

この前上野公園の台湾フェスに行ったら蚵仔煎が売られていたので買おうと思ったのですが、クソ小さいサイズで700円もしたのでアホかと思ってやめました。蚵仔煎は私が好きな台湾料理の一つです。蚵仔煎は台湾特有の料理で、台湾語読みするもので、日本語には無い発音なのでカタカナ表記は不可能です。教会ローマ字で書くとo-a-chianになります。ちゃんと発音したかったら台湾語の勉強してください。台湾人は決して中国語でkezaijianなどと発音したりはしません。

そんでこの蚵仔煎は日本では「牡蠣のオムレツ」だとか「牡蠣の卵焼き」だとか「牡蠣のお好み焼き」だとか説明されているけどどれとも違います。お好み焼きを「ジャパニーズパンケーキ」と言われたら日本人としてはそれ違くね?ってなるのと同じです。




どこにでもあるがうまい店を探すのは大変

蚵仔煎は大雑把に言うと鉄板で牡蠣を炒め、青菜を炒め、そこに地瓜粉(サツマイモ粉)の生地を流し、卵を乗せて焼いてソースをかけるという作り方をします。

蚵仔煎はどこでも食べられます。士林夜市の地下とか行けばそこらじゅうで焼いてます。でも、まず焼き手の技量、そしてソースの味によってそのおいしさが決まるので、どこで食べてもおいしいというわけではありません。だから、ほんとうにおいしい蚵仔煎を探すのはなかなか大変。

これまで食べた中でいちばんおいしい蚵仔煎は萬華の西昌街にあるお店のでしたが、そのお店はすでになくなってしまいました。あとは西門町の北のほうにあるお店ですね。

とりあえず今現在でハズレ無しの蚵仔煎を食べられるところというと、南京西路の三越の近くにある魷魚羹のお店。

特に頑固親父っぽいおとっつぁんが焼いてくれたときは絶妙の焼き加減でおいしいです。

ところでE・レシピっていうサイトを見ていたら「カキ入り卵焼き」というのが出ていたんですよ。「台湾の屋台の味をご家庭で!」というキャプションがついてたんで蚵仔煎の作り方かなと思って見てみたら似ても似つかない単に牡蠣を混ぜただけの卵焼きでした。蚵仔煎に玉ねぎなんか入れねえから!多分「牡蠣の卵焼き」というワードだけで想像して蚵仔煎を見たこともないのにでっち上げたんでしょうね。