「台湾独立」の本当の意味を理解していますか?

日本人で「台湾独立」の意味をちゃんと分かっている人はどれだけいるんだろうかと思います。ネットを見ると台湾独立を支持するなんて言ってる連中も多いけど、まあほとんどがその意味をわからずに、台湾独立=中国からの独立などというトンチンカンなことを言い出すわけですよ。

太平洋戦争に破れたことにより、日本は台湾の統治権を放棄しました。これは統治権の放棄をしただけであって、どこかの国へ「返還」したわけではありません。しかし、どさくさ紛れに戦勝国の一角になった中華民国は台湾の領有権を主張、戦後すぐに「台湾省」を置き、中華民国の領土に組み込みました。

台湾独立=中華民国支配からの独立

最初は「光復」などと喜んだ台湾人も、経済の混乱などで辛酸をなめ、ついに蜂起して228事件が起こります。しかし、それをきっかけに中華民国の台湾人弾圧が強化され、反政府と見られた人士が次々と投獄されます。

その後国共内戦に破れた蒋介石と国府軍は台湾に逃亡。蒋介石は戒厳令をしき、台湾人の弾圧は強化されました。その状況から戦前から日本にいた台湾人、日本に逃れた台湾人らによって始められたのが台湾独立運動です。これは

中華民国による占領から台湾を独立させる

ための運動であり、それは民主化されて総統を選挙で選ぶようになった今日でも変わりません。

台湾独立とは、中華人民共和国からの独立を意味しません。なぜならば、歴史上台湾が中華人民共和国の領土になったことなど1秒たりともなく、そもそも属してもいないから独立する必要がないのです。だから台湾独立を中華人民共和国からの独立と見るのは的外れにも程があります。

以前李登輝元総統が台湾独立の主張をやめるべきと発言した時、中国寄りメディアはこぞって李登輝が台湾独立を捨てたなどと騒ぎ立てました。しかし、その真意は上記のような台湾独立の本当の意味が伝わっていない状態で台湾独立を主張すると、かえって今台湾は中国に属しており、そこから独立しようとしているのだと誤解を受けるからというものでした。

本来の意味の台湾独立の同義語に「台湾正名」があります。台湾正名運動は、もともとは日本在住の台湾人が、日本政府により国籍を中国とされていることに抗議し、国籍を台湾へと名を正すことを目的として始まりました。それが台湾に伝わり、現行の中華民国憲法を放棄して「台湾国」へと名を正す運動へとなって広がりました。

2003年には大規模な台湾正名デモが行われ、2004年には台湾全土をつなぐ手牽台湾=人間の鎖が行われています。

現在の若い世代に台湾人意識が強くなったのも、この台湾正名運動が大きく影響しています。

2003年の台湾正名デモでライブを行ったメタルバンド「ChthoniC」のボーカル・フレディ=林昶佐は2016年の立法委員(日本の国会議員にあたる)選挙で当選し、立法院で自らの立場は独立派であると明言しています。これは、本来蒋氏独裁時代に非合法の独立派組織だった民進党が、現在では独立を棚上げにしているのと一線を画す発言です。

中国の経済的な侵攻と国際社会への圧力が強まる中、今台湾では正名よりもよりも、中華民国を捨て台湾として立つ「台湾独立」という言葉が強くなってきています。