今日は5月5日の端午節

今日は農暦5月5日の端午節です。端午節は中国で生まれた節句ですが、漢人移民が台湾に持ち込み、現在の台湾では祝日になっています。

端午節には粽子を食べるもの。上野のアメ横センタービルで買っておいた粽子を朝食に食べました。

端午節とは

古代中国では5月5日は悪月悪日と呼ばれ、疫病がはびこる不吉な日だと考えられていました。中国では古代から病気は体のバランスが崩れたり、ウィルスや細菌という実態まではわからないまでも外から「風邪」という体に悪い成分が入ることで起こるという現代的な医学の知識がありました。ただそれは一部の士大夫層以上の話で、一般庶民は瘟神、日本で言う疫病神がもたらすものだと考えていました。

そのため、5月5日には瘟神などの魔物を避けるために神符(御札)をはったり、家の入口に菖蒲やもぐさ、にんにくなどを吊るしました。菖蒲による魔除けは日本にも伝わりましたが菖蒲=尚武というダジャレによって、江戸時代ぐらいから端午節とはまったく関係ない節句となりました。

端午節に粽子を食べるという風習も東漢(日本では後漢と呼ばれる)ぐらいからあったようです。現在は、楚の屈原が5月5日に入水自殺したために、人々は肴に屈原の体が食べられないように川に粽子を投げ込んだのが始まりという伝説がありますが、これは後の時代に作られたお話のようです。

ただ、屈原の体が肴に食べられないようにというのは中国人の死生観を知らなければ理解できません。古代中国において、死は肉体から魂魄が抜けたもので、死体を保てばやがて魂魄が戻ってよみがえると信じられていました。ゆえに中国人は死体が傷つかないように気をつけます。伍子胥が平王の墓をあばいて鞭で打ったというのもこういう死生観を知らなければ理解できません。

ちなみに鞭というのは棒状の打撃武器のこと。横山光輝先生は『史記列伝』で伍子胥にサーカスで使うような紐状のムチをもたせていましたが中国の鞭については無知だったようです。横山先生については『水滸伝』でも、呼延灼にピシッと打つほうのムチを持たせたり、通常髪を切らない道士の一清道人を剃髪の僧形にしたりといろいろツッコミどころが多いです。

端午節にドラゴンボートレースが行われるのもまた、屈原の死体をすくいあげようと競って船を出したという伝説に依ります。ドラゴンボートレースは日本にも伝わっており、沖縄や横浜など中国とも縁が深いところで開催されます。ただ、那覇ハーリーは新暦5月5日、横浜ドラゴンボートレースは5月末と端午節と関係ない日に行われるようになっています。唯一端午節の前日に行われるのが糸満ハーレーです。ただ今年は台風の接近により開催日が一週間ずらされました。

台湾でも端午節は粽子を食べる日

台湾でも端午節には粽子が食べられます。台湾の粽子は北部のもの、南部のもの、客家のものなど様々な種類があります。日本でちまきと呼ばれているお菓子は、客家式のものに近いようです。

これは台湾で食べた南部式のピーナッツ粽子。

まずみたらし餡のようなたれをかけ、

ピーナッツ粉をたっぷりかけて食べます。

中にはピーナッツがたっぷり入っています。

もっとも、餃子が正月だけに食べられるものではないのと同様、粽子も年中うられているし年中食べられています。